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鹿狼山から |
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今年も早いもので年の暮れとなり、間もなく2010年を迎える。鹿狼山からは大海原がよく見えるから、元旦に初日の出を拝もうとたくさんの人が登りに来る。12月号の広報「しんち」にも山頂で大勢の人がバンザイをしている写真が載っていた。毎年2000人近くの人が山頂で、今か今かと日の出を待っていると書いてあった。新地町の人口は約8500人だから2000人というのはすごい数である。私は鹿狼山から初日の出を見てみたいという気持ちはあるが、あまりの混雑は避けたいので、お昼過ぎに行くのが常である。
ところで、我が家から鹿狼山はよく見えるのだが、大晦日の晩には鹿狼山の「樹海コース」沿いに明かりがずっと列になっているのが分かる。これは新地町に「鹿狼山元日登山実行委員会」というのがあって、鹿狼山の麓の杉目地区が中心になり、元日登山のお世話をしているのである。一昨年の暮れにいつものように鹿狼山に登っていたら、下からキャタピラの付いた箱形の機械が上がってきた。これにロープを付けて男性4,5人がつかまりながら歩いていた。機械に引っ張ってもらいながら登っているので、「ずいぶん楽チンしていますね。これで何をするんですか」と聞いたら、「これは発電機で、元旦登山の時に、山頂や登山道沿いに灯りを付けるのだ」という答えだった。発電機は自力で登るが、灯りを竿や木に付けて行く作業は、かなり大変だろうと思われた。登山者の安全を考えてのことであろうが、年末の忙しいときに誰がやっているのだろうか。
鹿狼山には、元日だけでなく、石段には落ち葉掃きをした跡があり、雨が降った後には登山道にたまった水を抜く作業をした跡などがある。人がたくさん登るからゴミなどが落ちていてもおかしくないが、見たことがない。最近の登山者のマナーもいいのだろうが、きっと、登りながらゴミ拾いをしたり、登山者が登りやすいように掃除している人がいるのだと思う。もちろん、私もゴミが落ちていれば必ず拾うけれど・・・。鹿狼山は人の気遣いが感じられる山である。
先日、阿武隈山系のとある里山を登ったが、祠の中の石像がなくなっていたり、壊れたりしていた。人災ではないかと思われるふしがあった。先週の日曜日、気になって鹿狼山の石仏や祠をよくよく見たが、何ともなかったのでほっとした。風雨に晒されて、長い年月の中で自然に壊れていくのが道理である。祠も石仏も、昔の人が何か祈りを込めて置いたものであるから、大切にされなくてはならない。苔むした祠に新しい注連縄が張られていたり、お供えがあったりすると心温まる。あの山は地域の過疎化が進み、あまり世話をする人がいないということなのか。それにしても地元の人は悲しんでいることだろう。 鹿狼山は、頂上に大きな記念碑があったり、神社も休憩所も立派だし、これ以上の建造物はいらないが、少なくとも地域の人々から守られ、大切にされていると思う。私も、来年元旦には鹿狼山に登り、良い年であるようにとお参りしてくるつもりである。(2009/12/19) |
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石仏の祠 |
祠の石仏が盗掘された |
灯りがたくさん付けられる |
山頂の鹿狼山神社 |